COMET人工グラウンド CAG-300X

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                CAG-300X正面                                 CAG-300X背面

●COMET CAG-300X人工グラウンドの導入

現在の住居はベランダのない3階建て集合住宅なのでベランダにラジアルを這わすといったことができません。最初のころは10mのラジアル線を5本3階の窓から下に垂らしていました(1階は駐車場) 階下の部屋の窓から離れたところをラジアル線が通るように工夫しておりましたがやはり人目が気になります(窓から釣竿アンテナが突き出ているのももっと気になるが・・・)
そこで昔から気になっていた人工グラウンドを検討してみることになりました。人工グラウンドは海外製品ではMFJのMFJ-934(35100円)がありますがマニュアルが英語で分かりにくいというのを以前から聞いておりました。日本製がいいのがないか探していましたらCOMETからも人工グラウンドが発売されていることをしりCOMETのサイトで調べてみました。
大きさは横長のMFGと比べて四角い箱型で大きなメーターが特徴的でした。価格はSWRメーター付きのMFGより安価で約3万円でしたが果たしてそれだけの費用を出して購入しても効果がでるものか不安でした。とにかく購入してためしてみないことには人工グラウンドの効果はわかりません。
いつも利用しているAmazonで調べてみると取り扱いがあることがわかりましたので早速注文してみました。長い間購入を躊躇してましたが導入を決めると少しでも早く欲しくなります。注文してから2日ほどで届きました。早速開梱してみると本体と1枚のマニュアルができました。MFJは英語のマニュアルですがCOMETは当たり前ですがちゃんと日本語のマニュアルです。
届いた箱を開けて本体を見ると想像していたほど大きくない。寸法は横165mm、高さは100mm、奥行は240mm。正面はKENWOODのSP-950と同じくらい。


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       CAG-300Xマニュアル(表)                       CAG-300Xマニュアル

●各部の名称

<正面>

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① RF電流計:運用周波数での調整ポイントを見るための電流計です。カウンターポイズへ流れる電流値を表示します。
② INDUCTOR VR:メーターの指針を見やすいポイントに合わせます(T点2ヵ所)
③ C-CONTROL:運用周波数の整合を調整するバリコンです。
④ L-CONTROL:運用周波数での整合を調整するコイルのタップ切り替えスイッチです。
⑤ OUTPUT端子切替スイッチ:OUTPUT1とOUTPUT2を切り替えます。

<背面>

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① OUPUT端子:アース線またはカウンターポイズを接続します。
② メーター照明ランプスイッチ:メーターの照明ランプをON/PFFするスイッチです。
③ 電源入力端子:メーター照明用の電源入力端子です。
④ GND端子:送信機及びアンテナチューナーの接地端子を最短で接続します。

●接続方法

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上図のように無線機とアンテナチューナー、CAG-300Xを接続します。
① 無線機のアース端子とアンテナチューナーの接地端子およびCAG-300XのGND(黒色設置端子)をできるだけ短く太めの戦線で接続します。
② OUTPUT1またはOUPUT2の赤色端子に大地からのアース線や任意長のカウンターポイズ線を接続します(現状では大地アースが取れないので接続なし)
COMETのマニュアルによると2.5mのカウンターポイズで3.5MHzzから28MHzまで運用は可能とあったので現在は2.5mのカウンターポイズを1本接続しています。カウンターポイズはOUTPUT1またはOUTPUT2のどちらへ接続してもOKです。正面のプッシュボタンで切り替えができますので長さの違うカウンターポイズを接続して切り替えてテストすることもできます。
注意:無線機やアンテナチューナーからのアース線はCAG-300XのOUTPUT端子に接続しないよう十分気を付ける必要があります
カウンターポイズ線の任意の長さは運用周波数の1/4波長より少し短くして先端は高周波電圧が最大になるのでビニールテープなどをまいて感電しないようにします。
COMETのマニュアルによると2.5mのカウンターポイズ長で3.5MHz~28MHZzまで運用は可能とのことなので現在は2.5mのカウンターポイズを接続していますが3.5MHz(釣り竿アンテナのエレメントにローディングコイルを追加)~28MHzまで問題なく運用できています。

●操作手順

① 送信機のモードをCW、AM、FM、TUNEなどのモードに設定してアンテナチューナーが調整できる小電力で送信します。
② アンテナチューナーをSWRの最良ポイントに調整します。
③ アンテナチューナーの調整が完了したら送信機を運用電力にセットします。
④ 「② INDUCTOR VR」をMaxにして「③ C.CONTROL」を5~6メモリにセットします
⑤ CW、AM、FM、TUNEなどのモードで送信し「④ L.CONTROL」を回して「① RF電流計が最も振れるポイントにセットします。もしメーターが振り切れるような場合は「② INDUCTOR」を絞って目盛り板の「Tマーク」のメーター測定ポイントに合わせます。
⑥ 「③ C.CONTROL」を回して「① RF電流計」が最も振れるポイントに調整します。
⑦ 次に、「④ L.CONTROL」および「C.CONTROL」を交互に回して「① RF電流計」が最も振れるポイントに調整します
⑧ 再度アンテナチューナーのSWRが最良ポイントになるように微調整します
⑨ さらにCAG-300Xとアンテナチューナーを交互に微調整してCAG-300Xの「① RF電流計」が最も振れてかつアンテナチューナーのSWRが最良の状態になるように屈り返し調整します

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        SWRが最良でCAG-300XのRF電流計が最も振れる状態に調整された状態
  右上はクラニシのPWR計、その下は東京ハイパワーの室内型オートアンテナチューナーHC-100AT

最初、「SWRが最良の位置」と「CAG-300XのRF電流計」が最大の位置とが異なる場合もあったのでCOMETに問い合わせてみたところ「SWRが最良の位置に調整してください」とのことでした。最終的には「③ C-CONTROL」で微調整してSWRが最良の位置に調整します。

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              実際に使用している状況                        3階の窓から突き出した現用の釣り竿アンテナ

●使用感と運用実績

運用周波数を変更するたびにオートアンテナチュナーと人工グラウンドの調整をしないといけないので面倒な部分もあります。しかし結果は抜群で釣り竿アンテナでもあきらめていた80m~10mのオールバンドでのQRVが可能になりました。デジタルモードがメインの運用ですがローパワーでも世界中に電波が飛んで行きます。7年かかりましたがおかげ様でDigital Mode DXCCも完成しました。
たまにCWでも運用してますが50Wと釣り竿アンテナでも結構パイルに打ち勝ってDXペディションもGETしています。2016年のDXペディションもほとんどGETできました。
CWでの今までの実績は次のとおりです。

TX90IARU:ニューカレドニア 2015/12/24 17m CW
T8CW:パラオ 2015/12/25 12m CW
K5P:パルミラ島 2016/1/16 17m CW
4W/PE7T:東チモール 2016/2/23 17m CW
A35T:トンガ 2016/2/24 17m CW
TX7EU:マルケサス島 2016/3/7 30m CW
VK9CK:ココス・キーリング島 2016/3/17 15m CW
A31MM:トンガ 2016/5/21 15m CW
A65BX:アラ首長国連邦 2016/5/26 17mCW
T2COW:ツバル 2016/7/21 17m CW
A45XR:オマーン 2016/7/22 17m CW
V633KS:ミクロネシア 2016/9/25 15m CW
T30COW:西キリバチ 2016/9/26 17m CW
5W0DOI:サモア 2016/9/25 17m CW
VK9NZ:ノーフォーク島 2016/9/26 17m CW
H44GC:ソロモン諸島 2016/9/26 17mCW
ZL7G:チャタム島 2016/11/1 17m CW
T30MA:西キリバチ 2016/11/11 20m CW
T30JY:西キリバチ 2016/11/12 12m CW
XU7MDC:カンボジア 2016/11/12 20m CW
V63GW:ミクロネシア 2016/11/13 15m CW
T30MA:西キリバチ 2016/11/14 12m CW
XZ1A:ミャンマー 2016/11/26 17m CW
XX9TXN:マカオ 2016/11/26 10m CW
AH0K:マリアナ諸島 2016/11/26 10m CW
CT9/DL5AXX:アゾレス諸島 2017/5/11 17m CW

約7年かかりましたが念願のDigital Mode DXCCも取得できました。

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アパマンハムではオールバンドでQRVするというのは半ばあきらめていましたが、雑誌やネットで釣り竿アンテナのことを調べて何とか電波を出すことができ、さらに人工グラウンドのCAG-300Xのおかげでオールバンドでハムライフを楽しめるようになりました。
アパマンハムの方すべてに対応できるとは限りませんがアースやラジアルなどでお困りの方にはCOMETの人工グラウンドCAG-300Xはぜひ一度試していただきたいと思います。

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